「ストアスタッフ」は、店頭でお客さんに商品を販売する店員さんです。コンビニ、スーパー、百貨店、ドラッグストア、書店、ホームセンター、アパレルショップなどなど、私たちが日常的に買い物をするほとんど全てのお店で、「ストアスタッフ」が活躍しています。
では、「ストアスタッフ」は、具体的にどのような仕事をするのでしょうか?
販売や接客の仕事に興味をお持ちの方へ向けて、「ストアスタッフ」の業務内容や必要なスキル、将来性についてお伝えしていきます。
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まず、ほとんど全てのストアスタッフが必ずおこなうと言っても過言ではない業務があります。それは、「会計・レジ打ち」です。どんなお店でも、商品を買う時に必ずお金を払いますよね? なので、お店で取り扱っている商品にかかわらず、ストアスタッフの業務に「会計・レジ打ち」が含まれるのです。
もちろん、ほかにもさまざまな業務がありますが、「会計・レジ打ち」以外は、そのお店で取り扱っている商品や販売方法などによって業務内容が異なります。
コンビニやスーパー、書店など、お客さんが購入する商品を自分でレジに持っていくタイプのお店の場合は、「会計・レジ打ち」を主業務として、商品の陳列や値札付け、在庫管理など、主に店舗運営の裏方業務をおこなう場合が多いです。接客をするのは、せいぜいお会計中か、商品の置いてある場所を聞かれる時くらい。
これが、アパレルショップや携帯電話ショップになると、主業務が「接客」となります。お客さんの買い物の相談に乗ったり、商品の提案をメインにおこない、もちろん、その方が商品を購入する場合にはお会計をしますが、買わずにお店を出る方もいるので、必ずしも「会計・レジ打ち」をおこなうわけではありません。先ほど紹介した裏方業務については、こちらのタイプのお店の場合もストアスタッフの仕事となります。
ストアスタッフは、取り扱っている商品によって、就職のハードルが大きく異なります。
「接客」があまり必要ではない、主業務が「会計・レジ打ち」というお店や、業界の中でも、大衆向けの比較的安価な商品を取り扱っているお店の場合は、未経験者可の求人も多く出ています。
反対に、専門的な知識やセンスが求められる商品や、ラグジュアリーな商品を取り扱うお店の場合は、類似商品を取り扱うお店での接客経験を求められる場合がほとんどです。
また、アパレルショップやコスメカウンターなど、ブランドイメージを大切にしているお店の場合、接客経験以上に、お店の雰囲気に合っているかどうかが重視されます。
ストアスタッフになるために必要な資格というのは、特にありません。その代わり、明るい笑顔、コミュニケーション能力、接客マナーなどが求められます。
さらに、ハイクラスなお店になればなるほど、より高いレベルのホスピタリティと、商品を売るためのスキルも求められるようになります。
もし、未経験から「ストアスタッフ」をはじめて、最終的にはラグジュアリーな商品を取り扱うお店で働きたいということであれば、サービスや接客マナーなどに関する資格を取得することで、ステップアップのための転職を有利に進められる可能性があります。
「接客サービスマナー検定」や「サービス接遇検定」、「販売士」の資格がおすすめなので、ぜひ、取得を検討してみてください。
ストアスタッフは、販売する商品にもよりますが、比較的将来性の高い職業と言えるでしょう。
それは、多くの企業で、ストアスタッフからステップアップしていくキャリアパスが用意されているから。直営店舗を持つ企業では、入社するとまず店舗に配属され、一販売員から店長、マネージャーなどの現場業務を経験して本社勤務となり、マーケティングや商品企画、VMDといったポジションへとステップアップしていく場合が多いです。
また、接客が好きで、ずっとストアスタッフとして働きたいという方は、よりブランド力の高い、ラグジュアリーなお店へ転職することで、キャリアアップができます。
どちらの場合にせよ、きちんと接客スキルがあり、しっかりとお店の売上に貢献していることが前提となりますので、日々の業務の中で、トーク力や商品の提案力などを磨いていきましょう。
接客ではなく、会計・レジ打ちや裏方業務をメインとしたストアスタッフは、この先、ネット通販やセルフレジ、キャッシュレス決済の拡大などによって、仕事が減っていく可能性があるので注意が必要です。
ストアスタッフ削減の波に飲み込まれないためには、業務の効率化をはかりながらしっかりと仕事をおこない、店舗のリーダーやマネージャーポジションへのステップアップを目指していくことをおすすめします。